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【原案ありの】欅坂46orけやき坂46の物語【パクリ】 [無断転載禁止]©2ch.net
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0001名無しって、書けない?(東京都) 転載ダメ©2ch.net(8段) (ワッチョイ 036c-7NHe)
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2017/08/15(火) 09:18:25.64ID:3bTHLosp0
この小説スレのルールは単純で、次の2つだけです。
1 必ず欅坂46またはけやき坂46のメンバーが登場人物となること。
2 原案ありのものを書くこと。また、物語が完了したら、その出典を明らかにしてください。
(原案の作品や作者についての情報も書いてもらえればありがたい。)

1は説明の余地はないので、2について補足しておきます。
インスパイア、オマージュ、パロディ、パクリ、何でも結構です。
その原案も小説、戯曲、映画、テレビドラマ、マンガ以外にも、ルポルタージュやテレビのドキュメンタリーとかでもかまいません。
テーマだけでもOK、冒頭だけでもOKです。
少しでもかすったから原案ありだと書いた当人が主張するのなら、そう見なしてあげましょう。
「『パクった』と言ってるけどさ、全然パクってなく、それはお前のオリジナルじゃん」という非難はやめましょう。

原案がないと書いた当人が考える物語は、↓の最新スレ(現在は6)に書いてください。
(共有すべきマナーは同じなので、その注意書きも参考にしてください。)
【物語】欅坂46の小説 ★6【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1499810853/

【物語】欅坂46の小説 ★5【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1498988596/

【物語】欅坂46の小説 ★4【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1496452705/


【物語】欅坂46の小説★3【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1493391840/


【物語】欅坂46の小説★2【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1489546278/


【物語】欅坂46の小説【エロも可】
http://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/keyakizaka46/1487327352/
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0218名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 21:57:18.28ID:3zKZduES0
>>195-202の続き。
霧の中の風景(その8)
ストックホルム症候群というものがある。
ストックホルムで起こった事件に発する言葉で、長期にわたる監禁状態のため、人質が犯人に対して好意を持ってしまうという不可解な現象である。
そこには人間の心理の不思議な働きがある。
人はある程度の災いなら、それを跳ねつけ、現実的な回復をはかろうとする。
ところが回復不可能な災いに見舞われたときにはその不条理感や不安感から逃れるために心理学でいう合理化をはかる。
自分の不安の源泉となっているものを認めようとする。
それによって自分を納得させ不条理な事態を受け入れようとするのだ。
もし、父親が一緒に戦ってくれたなら、決して小さくはない災いだったにせよ、現実的に回復することをゆまは探っただろう。
しかし、父親までがグルとなって陥れようとする状況にあっては、カルトを受け入れて合理化をはかるしかなかった。(続く)
0219名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 22:04:13.75ID:3zKZduES0
霧の中の風景(その9)
カルトの集会所に行って、お題目を唱えることがゆまの日課となった。
単純な言葉を延々と唱え続けると、思考能力が低下して気持ち良くなってくるものである。
その思考能力が低下したときを見計らって、潜在意識レベルでの心理操作を数学教師はゆまに行った。
あなたは最初から僕のことが好きで、僕を求め続けていたんだよ。
数学研究室でのこともあなたはなにか思い違いしているんじゃないないかな?
あなたのほうから僕の膝の上に乗って来て、僕の手をあなたの胸に導いたのはあなた自身なんだ。
ゆまは完全に洗脳され、数学教師の思うままとなった。
二人でキスをしているところや乳房を揉まれたりもしているプリクラまで言われるままに撮った。
そのときの画像でゆまが楽しそうに笑っているのは洗脳のためだった。
ゆまが高校に進学しても、教師に玩具にされる状況は続いた。
また、父親の洗脳はより深刻で、家の権利書の所有はカルト教団に移されていた。(続く)
0220名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 22:12:43.44ID:3zKZduES0
霧の中の風景(その10)
洗脳され続けていたゆまであったが、心の奥底に何かがうごめくのを感じていた。
それは子供のころから抱いていたアイドルになりたいという夢だった。
カルトへの帰依心のため今は小さく萎んでいても、その真摯な思いはときおり洗脳されてる心をも揺るがした。
大手のプロダクションのアイドルグループの募集要項の記事を目にしたとき、その思いを押さえることはもはやできなかった。
一縷だった光は内側からゆまの心を満たしていき、洗脳されていた心を溶かしていった。
子供のころから評判の美少女であったゆまはオーディションに合格し、ハードなダンス特訓にも耐え、そこで知り合った仲間とデビューを楽しみに待った。
このときにはもう完全にゆまの洗脳は解けていた。
だが、その矢先、とんでもない災難がゆまに降りかかった。(続く)
0221名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 22:22:03.27ID:3zKZduES0
霧の中の風景(その11)
数学教師から性的な玩具にされている様子を映したプリクラが流出したのだった。
しかもゆまは嬉しそうに笑っていたので弁解のしようがなかった。
プリクラの流出には思い当たる節があった。
数学教師はゆま以外にも複数の教え子にも手を出していて、しかも自分への忠誠を競わせるため、当人どうしをあえて引き合せた。
教師から寵愛を受けているという優越感を見せつけるため、例のプリクラを競争相手にゆまは見せたとき、勝手に持ち出されたのだった。
完全洗脳されていた時期だったとはいえ、取り返しのつかないことをしてしまった愚かさをゆまは後悔した。
でも、もう遅かった、ネットやマスメディアが劣情をそそるように大騒ぎした。
せっかくつかんだ大きなチャンスだったが、輝かしい未来が約束されているアイドルグループを脱退せざるを得なかった。
食事も喉を通らず、底なしの痛みが何日間も続(続く)
0222名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 22:29:29.07ID:3zKZduES0
霧の中の風景(その12)
自身に関するあらゆる情報を遮断するように心掛けてはいた。
だが、拒否すればするほど知りたいという欲求が沸き起こった。
ある日の朝に目覚めたとき、我慢できずスマホでエゴサーチした。
「交際するようになったのは高校に入ってからで、保護者である自分もそれを認めている」という週刊誌の中の記事を転載した父親の言い分を見つけた。
自分をここまで追い詰めたカルト教師をまだ父親は庇っているのかという悲しみで一杯になった。
こんな人生は馬鹿馬鹿しくて、生きてられないと思った。
家を飛び出して、街を彷徨ったあげく、東京湾の橋の上からゆまは身投げした。(続く)
0223名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 22:40:36.17ID:3zKZduES0
霧の中の風景(その13)
意識が戻ったゆまは埠頭に仰向けで寝ていた。
そのとき自分のそばに付いている女性を見てぎょっとし、ここは地獄なのかとゆまは恐れた。
「ごめんね、驚かせた?顔の骨が十分に発育しないトリーチャーコリンズ症候群という先天性の障害があって、私はこんな顔なの」と女性は優しく言った。
自分を助けてくれたのがその女性だという状況を理解し、一時でもそんな失礼なことを思ったことをゆまは恥じた。
「助けてくださってありがとうございました」
「生きていると辛いことがあるよね。こんな顔だから私なんていつもそう。あなたも何か悩みがあるの?」
「あのう、・・・」と言いかけて、ゆまは言葉を引っ込めた。
「よかったら、何でも聞いてね。できる限りのことは答えるから」
ゆまは黙っていた。
「じゃあ、私のほうから話そうか。ジロジロ見られたりすることもよくあって、私は外出するのが怖い。
でも、親は先に死ぬんだし、いずれは自分一人でいきていかなければならない。
怖がっていたら何もできないから、嫌な思いをすることがわかっていても外出するの」(続く)
0224名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 22:48:06.57ID:3zKZduES0
霧の中の風景(その14)
「・・・あのう、ご自分の人生を恨まれたことはないんですか?」とおそるおそるゆまは尋ねた。
「人間って不平等よね。その人生に当たり外れがあるんだから。
運命は自分ではマネージメントできず、私なんてこの姿で生きていかなければならない。
でも、大事なことはそれを受け入れるという覚悟を持つことだと思うの」とその女性は答えた。
ああ、この人はこの世界に不公平があるのは当たり前と悟っていて、その上に、自分の不幸をも呑み込んでしまうほど大きい人なんだなとゆまは感銘を受けた。
「あのう、何か夢とかは持っていらっしゃるんですか?」
「夢か・・・。それとはちょっと違うかもしれないけど、せっかくこの姿で生まれたんだったら、自分にしかできない使命があると思うの」
「『せっかくこの姿で』ですか?」とつぶやいてしまい、ゆまは失礼なことを言ってしまったことに申し訳なさそうな顔をした。(続く)
0225名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 22:56:46.30ID:3zKZduES0
霧の中の風景(その15)
海を挟んだ数キロ先にある向こう岸を女性は指さした。
逆光で黒っぽく見えるガントリークレーンの群がその指さす向きにあった。
「あのキリンさんのような機械を真下から見上げたことがあるの。
階段がいっぱいあり、ワイヤーや照明器具なんかも複雑に配置されていて、遠くから見たときと同じものには見えなかった。
で、ね、こうやって遠くから見る場合と、間近で下から見る場合とで、どちらが本当の風景だと思う?」
「どちらも本当だと思います」と自信なさげにゆまは答えた。
「そうよね、一方が本当で、一方が嘘だということはない。
あの機械は実在するからこそ、違った地点からは違ったもののように見える。
それと同じように、一つの真実でも、別々の人が見たとき、その生き様の違いで、違って見えるかもしれない。
こんな私だからこそ見えるものがある。あえて、『せっかくこの姿で』と言ったのは、そういうこと。
他人の人生を羨望して、そうなりたいと妄想するだけなら、私は抽象的な存在で終わってしまう」(続く)
0226名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 23:10:38.97ID:3zKZduES0
霧の中の風景(その16)
ゆまは自分に起こったことの全てをその女性に打ち明けた。
「その宗教団体なら知ってる。
『障害を持って生まれた人は、前世で悪いことをしたからだ。だが信心を持てば、その業を断ち切れる』とうちの親に入会を迫ってきたのよ」
「すごく浅ましく、無神経で、非常識ですね。洗脳されてたとはいえ、あんなとこに入っていたことが恥ずかしい」
「決別しているのなら、もう気にすることはないわ」
「あのう、神様や仏様っていると思います?」
「もしいらっしゃるとしても、公正無私な神様の視点を通して普遍的な真実を私たちが知るというのは違う気がするの。
むしろ逆で、様々に異なっている私たち一人ひとりの視点を通すことによって生の次元が与えられた真実を神様は欲しているんじゃないかな」
話が難しすぎて、ゆまにはすべてを理解できなかったが、それはきっと大事なことなんだなと思った。
「じゃあ、悪魔はいると思います?」と、自分を悲惨な目に遭わせた広域カルト教団のことを思い浮かべながら、ゆまは尋ねた。
「悪魔がいるのなら、すべての幸運を私から奪い取ることができるかもしれない。
でも、私の中で点火された情熱まで奪い取ることはできない」(続く)
0227名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 23:16:24.80ID:3zKZduES0
霧の中の風景(その17)
「私はダメな人間ですね、そんな厳しい運命と闘っていらっしゃる人の話を聞いても、まだアイドルになるという夢を諦めきれないんです」
そう言って、ゆまは泣きだした。
「全然そんなことないよ。私が言いたかったのは人にはそれぞれ避けられない運命というものがあり、そこから逃げてはダメだということだけ。
あなたはそんなにも綺麗な顔をして生まれてきたんだから、アイドルになるのが自分の天命だという信念を貫けばいい。
あ、ごめんね仕事に戻らなくちゃ、あなたをテレビで見る日を楽しみにしている」
そう言って、女性は去って行った。(続く)
0228名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 23:21:45.49ID:3zKZduES0
霧の中の風景(その18)
家に連絡しようと思って、スマホの電源をオンにしたら、父親からのメールの着信していた。
広域カルト教団から騙されて奪われた家の権利書の件の裁判で勝訴したことという連絡があった。
また、ゆまには黙っていたが、父親自身もだいぶ前から洗脳は解かれ、広域カルト教団をすでに脱会していたことも書かれていた。
週刊誌の取材でああいう弁明をしたのは教師を庇うためではなく、真剣な付き合いをしていたというようにでっち上げておけば、
ゆまが世間から好奇の対象にされることを避けられるだろうという苦肉の策だったことも述べられていた。(続く)
0229名無しって、書けない?(東京都) (ワッチョイ 2b6c-lXn7)
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2017/09/19(火) 23:33:56.79ID:3zKZduES0
霧の中の風景(その19)
先の女性の話を思い出しながら、遠くに見えるガントリークレーンを見つめていたら、ゆまは軽い目眩を起こした。
突然、巨大な手の彫像が海から浮かんできて、しかも海面を過ぎてもどんどん上昇した。
おかしなことが起こっているのだということはゆまにもわかった。
そして、どこからやってきたのかもわからないヘリコプター数機がいつの間にか彫像にロープを取り付けて、見えなくなるまで遠くに運んで行った。
ゆまはその様子を傍観するだけだった。

ゆまは目を覚ました。
埠頭に座ったままでどうやら白昼夢を見ていたのだというのを悟った。
夢を反芻してみた。
自分の意志ではどうにもならないほど世界は不条理で、自分の卑小さを感じとった。
それは一抹の不安を予感させた。
でも、とゆまは思った。
アイドルになれるかどうかはわからないけど、なりたいという夢に向かって努力すること自体は悪魔にも奪えない。
ゆまは奮い立った。(了)
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