さっき帰った初診の患者が面白かったので報告。

70歳会社経営の男性
右膝内側の軽い痛みと-20度の伸展制限、膝枕をしないと仰臥位に痛くてなれない。

半年ほど前、雨の日に無理して歩き過ぎた翌日に膝が腫れたので整形に行きレントゲンを撮ったが
異常はなく、シップと痛み止めで痛みは軽くなったが2カ月位からだんだん膝が伸ばせなくなり整形で
相談したら、どうしてもと希望があれば手術をすると言われた。

知り合いに紹介された鍼灸院に3か月15回程通って歩行時の痛みはさらに軽くなったが膝はたいして伸び
なかったと言う。

望診をすると右ハムストリングス中央に気滞感知、切診で治療点を探すとなんと皮膚上3センチの空間に
治療点を見つけた。

てい鍼を治療点と定めた空間に角度を吟味して打つとなんとその直後に伸展制限が-5度まで改善した。
その後いくつかの治療をした結果、仰臥位膝伸展で左右差なし右の膝をベットに押すと膝の裏が痛い
程度まで改善した。

空間に鍼をして膝が現実に伸びたという現象を説明するのは難儀だ、プラセボも考えずらい何故なら
効果の発現開始を施術者が制御できるからだ。