鍼灸大学(あんまマッサージ指圧師はとれない)を退学したものです。

鍼灸師(はり師、きゅう師)は平成12年(2000年)以降、学校や大学が増えて乱立状態にあり、資格を取っても、就職ができずにそれで終わってしまう人たちが
大半で、修業先すら見つけられず、見つけられても無給または修業先の鍼灸院に月謝を払って学ばせてもらっているという人もいます。

また、就職ができても、病院のリハビリで電気治療器のスイッチを入れたり切ったりするスイッチマンと言う人もいます。

鍼灸の学校に行くとなれば、あんまマッサージ指圧師の免許も同時に取れる鍼灸本科(または、鍼灸マッサージ科など)です。こちらの場合で、
ようやく、ないよりマシと言った就職にありつけるくらいです。しかし、あんまマッサージ指圧師も、無資格でもできる、整体、カイロプラクティック、
リフレクソロジーなどのまがいものに食われてしまっているほか、健康保険適用のマッサージでは、整骨院の先生である柔道整復師も入っており、
保険適用の範囲は柔道整復師のほうが広いため、そちらにも食われてしまって、就職は厳しい状態です。

関西では、京都にある仏眼鍼灸理療専門学校、大阪にある、行岡鍼灸専門学校、関西医療学園専門学校の3校が鍼灸師とあんまマッサージ指圧師の
国家試験受験資格がとれます。あんまマッサージ指圧師は、法律により、目の見えない人の就職を保護する目的で、目の見える人を対象にした学校の新設には
規制がかかっていて、現在は、すでに鍼灸本科の認定を持っている学校が、分校を作る場合くらいしか認められません。(最近では、横浜と新宿四谷に学校をもつ呉竹学園が大宮に新しい分校を作っています)。

鍼灸本科になると、授業時間が朝から夕方近くの6時間はあり、昼の休憩をはさんで、1日7時間は学校に拘束されることがほとんどで、アルバイトはしにくいです。
アルバイトもしながらやりたいとなれば、夜間部をもつ学校や授業時間が基本的に3時間程度で少ない学校になりますが、夜間部を持つ学校は、
関東に3校(東京衛生学園専門学校、東洋鍼灸専門学校、日本鍼灸理療専門学校)しかありません。さらに、授業時間が少ない学校は、横浜と新宿四谷にある呉竹学園しかありません。

新設の医療大学は、鍼灸本科をもつ学校(伝統校ともよばれます)よりも授業料が高い学校が多く、問題として、厚生労働省の法律で定められた条件に
反する運営やその疑惑が指摘されたり(たとえば、授業は、1クラス30人以下でやらないといけないのに、60人で授業をやったり、資格をもたない教員が教えていたり、
国家試験合格率を上げるために危ないとみなした生徒の卒業を取り消しにしたりなど)、教員による理不尽な校則による統制やいじめなども指摘されています