所沢市にある防衛医大の病院
「男子学生舎で深夜、女性が大声で泣き叫んでいた。部屋から飛び出してきた女性は、下半身が裸だったといい、その状況から“レイプ事件”が起きたと、校内で噂になっていました」



そう語るのは、埼玉県所沢市にある防衛医科大学校の学生である。 「事件が起きたのは昨年5月25日のことです。前日から研究室に運動部員らが集まって、たこ焼きパーティーをしていました。

零時前に会が終わると、医学科6年の男子学生Aと、当時未成年だった看護学科2年の女子学生B子さん、それに医学科5年の女子学生の3人が、校内にあるAの居室に行き、事件が起きたといいます」(同前)

 防医大は幹部自衛官である医官になる者を養成するために1973年に設置された大学校。2014年には看護学科が新設された。学生は防衛省職員(特別職国家公務員)という身分で、授業料が無料の上、毎月の手当やボーナス、衣食が支給され、卒業後は直ちに幹部候補生(曹長)となる。

「週刊文春」は防衛省人事教育局が作成した内部の報告書を複数入手。今年2月26日付けの「防衛医科大学校学生間の強制性行(ママ)の疑い事案について」と題された文書には、@女子学生が男子学生舎居室に立ち入って飲酒をしたこと、AB子さんがAから性的暴行を受けたと申し出たこと、の2点について自衛隊の司法警察職である警務隊が捜査したが、決定的な証拠を得られず、送致(立件)に至っていないことなどが記されている。

「Aさんから、人に言ったら殺すと言われた」
「学生舎の居室は二人部屋ですが、カーテンと壁で仕切られているため、個室のようになっています。当日、隣人は不在で、AとB子がベッド、もう一人が床に座ってウイスキーを飲んでいたそうです。AがB子の肩に手を回しながら、1時間ほど話し込んだ後、眠くなった別の女子学生が自室に帰ったのです」(別の学生)