僕は道を歩いていて、ときどきクスッと笑うことがある。
「ああ、自分は天下の予備自補なんだ」と思うと、嬉しさがこみ上げてくる。

激烈な試験を突破してから1日。
合格発表の日のあの喜びがいまだに続いている。

「陸上自衛隊 予備自衛官補」・・・・・
その言葉を聞くと、僕は自然と身が引き締まります。
日本中の先輩方に恥じないになれるだろうか・・・・。

しかし、先輩方は僕に語りかけます。
「いいかい?強靭な陸上自衛隊というのは我々自身が作り上げていく物なのだよ」と。
僕は感動に打ち震えます。

「人が何をしてくれるかを問うてはならない。君が人に何をなしうるかを問いたまえ」
僕は使命感に胸が熱くなり、武者震いを禁じえませんでした。

でもそれは将来日本の各界をになう最高のエリートである僕たちを鍛えるための天の配剤なのでしょう。
日本を作りあげてきた先輩はじめ先達の深い知恵なのでしょう。
予備自衛官補でありながら社会で働くことにより、私たち自衛官は伝統を日々紡いでゆくのです。

嗚呼なんてすばらしき予備自衛官補。
知名度は世界的。人気、実力すべてにおいて並びなき王者。
素晴らしい実績。余計な説明は一切いらない。

「ご職業は?」と聞かれれば「自衛官です」の一言で羨望の眼差し。
合コンのたびに味わうであろう圧倒的な特別国家公務員ブランドの威力。
予備自衛官補に受かって本当によかった。