南スーダンのPKO派遣部隊の日報問題で、陸上幕僚監部の上層部が「主犯格」として浮上した。
黒幕として「岡部俊哉陸上幕僚長と反目する前田忠男防衛部長」(統合幕僚監部関係者)との見方も強まっている。
この関係者によれば、前田氏は自己顕示欲の塊で、自分たちに都合がいいように事実を歪曲してNHKに垂れ流していた疑いでも特別防衛監察の焦点になっているという。

 この問題では、「破棄した」と言い張ってきた陸自内部で日報の保管が発覚し、防衛省は特別防衛監察を進めている。

 当初は「防衛官僚(背広組)が陸幕に対し『いまさら出せない』と言ってきた」とNHKで報じられ、矛先は背広組に向けられた。
だが、本誌五月号で予測した通り、陸幕上層部の仕業で間違いなかったようだ。

 つまり、最初から陸幕上層部が日報の隠蔽を主導して、この瑕疵に気づかれないよう責任を転嫁したのだ。おまけに「日報の存在は岡部陸幕長にも報告されていた」とNHKにリークし、岡部氏を追い詰めた。
「日報隠しの元凶は前田防衛部長」(防衛省筋)とされ、首相官邸も徹底した調査を指示した。結果は七月にも公表される。陸幕の膿は摘出されるか。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170704-00010000-sentaku-pol