子を産む事の罪           

世間では出産のことを「おめでた」と呼びます。

私たちは普段から、言葉というものを深い意味も知らずに
ただ何気なく使っていることが多いものですが
よくよく考えてみると、誰に対して、何がめでたいのでしょうか?

それはカップルに対しての「おめでとう」にも聞こえます。
子供に対して「生まれてきておめでとう」という解釈もあるでしょう。

ですが、それほど出産というものはめでたいことなのでしょうか?


1・出生は本人の意思ではないこと

2・命を授かるということは、いつかは死を味わうということ

3・生物は根本的にエゴイストであり、出産はその数を増やすこと


1と2の項目を合わせて考えると
「生き死には苦しくても、とにかく生まれてきてくれ」
という親の都合があるのがわかります。

「都合なんて空虚なものじゃない、愛の結晶だ」と言う方もいるでしょう。
しかし、我々が普段口にする「愛」というものは
冷静に見ればただの性愛であったり、所有欲であったりします。

愛とはそもそも一方的で身勝手なものです。
相手が思うように受け止めてくれなければ冷めてしまったり
見返りがこなければ逆上しかねない程度の感情です。

3については、それがわかっていて産むということは
自分の子ぐらい何とかなるだろうという図々しさでしょう。

一般的に生命誕生は素晴らしいことのように言われていますが
創造する側に罪はないと言えるでしょうか?
私はやはり罪があるのではないかなと思います。