父が亡くなって15日経ちました。65歳でした。
12月初旬から胃癌再発の為入院。

美味しい物を食べるのが生きがいで、最後まで「あれが食べたい。これが食べたい。」と言いつつ、体は食事を受け付けなくて、病院では料理番組ばかりを見てました。

「年は越せないかもしれない」と先生に言われても本人は気づいてない様子で
「帰ったら年末までに物置を片付けて・・灯油は俺が車で買いに行くから
買い置きはしなくていい」と言ってました。

しかし精神力とは反対に体調は悪化するばかり。
毎日買っていた新聞は買わなくなり、TVも全く見なくなりました。
私と母が朝から晩までいても寝てばかり。

「何か食べれそうな物ある?買ってくるけど?」と聞くと
「氷。。カキ氷なら食べれそうな気がする・・」と言いました。
12月の真っ只中に病院の周りでカキ氷なんて手に入るはずもありません。。
やっと同一市内の大判焼き屋でやってる事を探し出し、
タクシーで乗りつけ「カキ氷やってます!?買えますか?」と聞くと
お店のオバチャンが「あるけど・・この時期に・・?」とサムーとパフォーマンスを
してノロノロしてるので「病院に持っていくんです!かき氷を食べたいと言ってるので!急いでください」言いました。
慌てて持って行きましたが「後で食べる...」と背を向けてて食べようとしません。
母が「今ちょっと前にまた吐いてるから・・」と言いました。
結局暖かい病室であっという間に溶けていきました。

私は12月から実家に付きっ切りだったので、父も「いつまでいるんだよ」と訝しげに思ってるようでした。
年末だし「旦那の分だけでも年賀状の準備をしないと」と、
父に「一旦戻るね!旦那は年末まで仕事仕事だから、ヒマだし、またすぐ来るー」と言い戻りました。

戻った次の日の夕方に震えた声の母で「今朝から意識が朦朧としてて・・
先生が今夜か明日がヤマかもしれない。と言われたの」と連絡がありました。