ハン・イェリは2歳のときから舞踊を習い始め、小学生になってからもバレーと現代舞踊、韓国舞踊などに真剣に取り組んできた。
舞踊に日々向き合いながら育つ中で、「将来は有名な舞踏家に自分はなるのだろう」と漠然と思っていたという。

しかし友人と軽い気持ちで出演した映画「Giraffe&Africa」で、ハン・イェリはいきなりミジャンセン短編映画祭で「演技賞」受賞してしまう。
韓国芸術総合学校の映像院で短編映画への出演を依頼され、友達同士で作る小規模な共同作業が楽しそうだからと、その輪に加わったのがきっかけだった。

その才能を認められた彼女は、その後も「青い河は流れよ」や「百年偕老外伝」などの作品に出演し、女優としての活動を現在まで続けてきた。
思いがけない扉が開かれたことに、彼女自身も自らの活動を謙虚に受け止めている。

演技賞を受賞するなど、評価を高め演技の実績も着実に積んでいたハン・イェリだが、多くの人に認知されたのは「ハナ〜奇跡の46日間〜」への出演が大きかった。

主演ぺ・ドゥナと共に戦う卓球北朝鮮代表の選手を演じたハン・イェリだが、物語の中で彼女の役割は大きい。
ストーリーの中で最も人として選手として成長した姿を見せるユ・スンボク選手を演じた。
純粋な女性ながら強い闘志を持ち、緊張とプレッシャーを乗り越えていく繊細な心理も見事に表した。
助演ながらその存在感は大きかった。

ハン・イェリは韓国の女優の中にあって、飛びぬけたビジュアルを持っているわけではない。
スター性がある1番のスポットライトを浴びるような女性ではないはずだった。

幼い頃から始めてのめり込んだ舞踊でも、周りの友人に比べて容姿や身長で劣っているため、それらをカバーするために人一倍努力したという。
大学に入学することには、舞踊に取り組むことが苦痛に感じる時期さえあったそうだ。

しかし今ハン・イェリは、名だたるスター女優を抑えて、映画のヒロインに抜擢されるようになった。
2012年映画「同窓生」では、BIGBANGのT.O.Pの相手役を務めた。
監督は「スター性を兼ね備えたT.O.Pの相手役を務める相手は、それを支えるだけの確かな演技力が必要だった」とハン・イェリをキャスティングした理由を語っている。
自分の容姿が不利になることはない。
むしろ彼女の独特な雰囲気を醸し出す表情や、美しい声は女優として唯一無比となっている。

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