研究者は両親から受け継いだ種々の遺伝子がAGAに関与していると考えている。男性ホルモン受容体遺伝子(androgen receptor gene, AR gene)
の遺伝的多型は脱毛に関連しており、この遺伝子はX染色体上にあるため、
母方の祖父や祖母から遺伝する。
また、常染色体の3q26や20p11上にも疾患関連遺伝子の存在が知られているため、
父方の脱毛が息子の脱毛に関連することも知られている。

男性ホルモン受容体(androgen receptor, AR)は
DHTや他の男性ホルモンに反応する。ARには遺伝的多型があり、
毛包での男性ホルモン受容体の感受性が異なる。こうした遺伝的多型が男女のAGAにおける脱毛リスクに関係していると思われる。
AGAの発症には、遺伝と男性ホルモンが関与しており、一般的には家族性に現れる傾向があると見られている。