>>25
>シャルバート星のハイドロコスモジェン砲は恒星死滅レベル。

レーザーは、赤外線や可視光線といった低エネルギーの放射に限定されるものではない。
レーザーは、原子内の電子エネルギー遷移を用いている。
だが原子核内の、さらに大きなエネルギー遷移を利用すれば、ガンマ線レーザー、すなわちグレーザーを作り出すことも可能かもしれない。
ガンマ線の光子は、今日の最も大きいレーザーから出る赤外線光子の何百万倍も強力である。
しかし、X線レーザーがすでに実現可能であるとはいえ、その出力をグレーザーに利用する方法がわれわれの科学技術には欠けている。
実現すれば、ぞっとするほど強力な、それこそまさに死の光線となるだろう。
数十億メガワット(数兆キロワット)のグレーザーの出力をもってすれば、何光年もの距離にある太陽を爆破する(新星化する)ことができるかもしれない。
ガンマ線レーザーを発生させるには、それだけのエネルギー準位間の遷移を利用する必要がある。
ガンマ線を出す遷移で知られてるのは不安定原子核の準位だけだから、まず励起状態の原子核を用意せねばならない。
核反応生成物を利用するか加速器で作るかすることになる。
次にレーザーを発生させるには、不安定核から誘導放出を起こす必要がある。
光レーザーのような鏡の反射は使えないから、X線レーザーと同様に直線的配置による一回限りの誘導放出を使う。
そのためには不安定核を直線状に配置して自発的な誘導放出を行わせる。
不安定核の直線配置は長くする必要があるから、機械装置中に置くのは無理で不安定核ビームを作ってビーム自体をレーザー発信器とする。
結局、ガンマ線レーザーは粒子ビーム砲のような形状となり、不安定核ビームがレーザービームに変化して打ち出される方式になるだろう。