AIと俳句愛好家が対決!俳句の出来栄え競う
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180713/k10011532261000.html
12万句にも及ぶ俳句を学習したAI=人工知能と愛好家が俳句の出来栄えを競い合うユニークなイベントが札幌市の北海道大学で開かれました。

この催しはさまざまな産業に応用されているAIの新たな可能性を知ってもらおうと北海道大学などが開き、札幌市北区の会場には80人余りが集まりました。

俳句を詠むAIは「一茶」と名付けられ、北大の研究者らが小林一茶や高浜虚子などの俳句12万句を1年間かけて学習させました。

AIに俳句に使いたい言葉などを打てば膨大な学習情報を基に1句、1秒で詠みます。

対決はAIと20年の俳句経験がある愛好家を含む5人の「人類チーム」とに分かれ俳句の最後の2文字を次の句のはじめに使う「しりとり俳句」という方式で行われました。

互いに5句ずつ詠んでその出来栄えを4人の人間が審査します。

対決では「人類チーム」の「ホルン吹く 放課後の大夕焼けかな」という句に対し、AIが「かなしみの 片手ひらいて渡り鳥」と返した句に最高点がつくなど白熱した勝負となりました。

しかし、結果は俳句の完成度が全体として高かったため、わずかな差で「人類チーム」が勝ちました。

対決を観戦した札幌市の60代の女性は「私も俳句を詠むのでAIにここまで完成度の高い句が詠めるのかと驚きました」と話していました。

AIの作成に携わった北海道大学大学院の川村秀憲教授は「AIは俳句をたくさん詠むことができるが、どういう俳句がよいのかをきちんと選ぶことができないのが弱点ということがわかった。
今後はよい俳句の選び方などを学習させて、より優秀なAIに育てていきたい」と話していました。