>>476
13. 多くの知識人が、日本は自動化を推奨していて、西欧諸国に比べロボットを好意的に受け入ていると言及しています。
日本における人工知能に対する見方は西欧諸国と比べて違うと思いますか? その場合、それはどう違いますか? 
英語話者のあいだでは、優れた人工知能・技術的特異点・人工知能の安全性について活発に議論されています。日本ではどうでしょうか?

13 の答え:山川さん

倫理を含む人間性の点から見れば、私達が同じ人間である以上、洋の東西を問わず、総じて共通点のほうが多いことを前提とすべきでしょう

日本の文化的背景を人工知能観点からみると、いわゆる八百万神(やおよろずのかみ)という森羅万象に精霊や神が宿るという信仰は大きな影響も持つと思われます。
つまり生き物と人間の間の境界が比較的曖昧ですし、その延長線上で人工知能やロボットとの境界も曖昧になっています。
ですから、昔から、『鉄腕アトム』や『ドラえもん』などのアニメにおいてロボットと共に生きる世界観は一般大衆に受け入れられています。
ちなみに東京には世界の様々な料理のレストランがありますし、そうした意味でも多様性を受け入れる文化なのかもしれません。

実は多様性を許容することは、Existential Riskを減らす有効な手段となりえると考えます。明らかに現在は科学技術が指数関数的に進展し、それに伴い変化が加速しているわけです。そして変化を乗り越える力の源泉は多様性です。
先程EcSIAを紹介した際に触れましたが、これからは、人工知能と人間だけでなく様々な形で人間と人工知能が融合した形も現れてくると思うのですが、こうして多様性を拡大しておくことは、生き残る確率を高めるでしょう。
ただし多様性は生存確率を高める一方で大きな犠牲が伴います。つまりどの選択肢が生き残るのかは、予めわからないし、だからこそ多様性の意味があるわけです。
できれば、こうした犠牲を伴う多様な選択肢へのチャレンジを、うまく人工知能が先回りしてくれて試してもらえるならば、私たちの痛みを減らしつつ人類を生存させ続けることも可能になるかもしれません。