>>473
10. 悪い設計か操作の結果として、人工知能が悪い(もしくは極めて悪い)結果を引き起こす可能性はどの程度だと思いますか?

10 の答え:山川さん

些細な負の影響を考慮すれば100パーセント何かしらあります。例えば誰かがビジネスで損をしたなども入れるなら必ず出てきてしまいます。
リスクは基本的にインパクトと同時に頻度や確率を考慮しなければなりません。Existential Riskはもちろん非常に大きなインパクトで避けなければいけません。
そのインパクトに近いものとして、国家同士での戦争や悪用による負の影響が一番大きいと思います。

より直近の課題として、生産性を持ちうる職業技能の高度化があります。
人工知能で実現できる技能や能力が高まると、それを使いこなせる高度な能力をもつ人材の生産性が格段に増加する反面、それができない人材の生産性の価値が激減します。
つまり儲かる人と儲からない人の格差が拡大します。
こうした格差は、個人レベルでも組織レベルでも拡大します。そうすると、経済的に不遇なところから不満が生まれ、そこが戦争や紛争の温床にもなりえます。
これは資本主義のもたらす弊害とも捉えうるわけです。いずれにしても、こうした不安定要因をなるべく縮小していくというところが大事でしょう。

考え得る対策の一つは、ベーシックインカム等の制度の導入です。例えば日本ならば全ての個人に毎月7〜8万円を配るなどです。
もちろん日本だけで済む話ではないのですが、なんらかの方法で経済的なバランスをとっていく必要があるでしょう。
資本主義がすぐに変わらない以上、当面は重要なことになりますし、何らかの制度でリスクを抑えていく必要があると思います。