このような手法を駆使すれば、後50年ほどの近未来でも不老不死が
実現可能と思われる。しかし、そこまでして生かす価値のある人間なんて
いるのか。そもそもシンギュラリティが実現したら、人間なんて今の猿と
同じかそれ以下の価値しかない存在に落ちぶれる可能性が高い訳で、
そうなったら精神転送以外に意味のある不老不死技術なんてなくなる。

老いぼれ老人に若い肉体を与えて寿命を延ばした所で、それより遥かに
優れた人工知能が支配する世界では、あっという間に競争に敗れて、
高度な再生医療を継続する金さえ稼げなくなるのは目に見えているからなあ。

シンギュラリティが実現すると予想するなら精神転送に、
実現しないと予想するなら再生医療に、どちらかに賭けるしかない。
でも再生医療は倫理的な壁が高いうえに、実現したって所詮は
しょぼい自分の体のコピーをとっかえひっかえして、寿命を延ばす事だけに
きゅうきゅうとする人生しか思い描けない。どうせ目指すならやっぱ
シンギュラリティ、精神転送の方が夢があるよな。