宇宙での汎用材を狙うカーボンナノチューブ
http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00123/032200028/?n_cid=nbpnxt_mled_km

この記事は日経 xTECH有料会員限定ですが、2018年4月1日5時まではどなたでもご覧いただけます。


抜粋

宇宙でCNTを使うには、現時点で長尺、無欠陥、耐久性といったさまざまな課題が山積みだ。
そんななか大林組は2015年4月から、CNTの耐久性について宇宙環境下で暴露(ばくろ)実験を開始。
17年7月に2年間の暴露期間を終え、その試験体を回収して損傷度合いを検証した。

回収した試験体を電子顕微鏡で確認したところ、
ISS進行方向の背面よりも前面の試験体の方が大きく損傷していた(図7)。
地上400km付近は電離層の熱圏という空間で、
酸素などの分子状態が保たれずに原子ごとに分かれて「原子状酸素」となって存在している。

大林組技術本部技術ソリューション部の渕田安浩主任研究員は、
「国際宇宙ステーションは秒速9kmで進行している。
前面は原子状酸素がCNTにぶつかって、酸化しやすかったのではないか」とみる。