米マサチューセッツ工科大学(MIT)などからなる研究チームが、バクテリアのDNAに作用して特定の機能を付与する"プログラミング言語"を開発しました。
この言語はテキストで記述でき、DNAが反応するシーケンスに"コンパイル"して細胞内へ流し込むことで、その細胞内に意図した機能を実現する回路が生成されます。

この十数年のあいだに DNA の解析は進み、細胞のリプログラミングやメモリー、センサーといった機能の追加が可能となってきました。
ただ、実際に望むような機能を得るまでには多くのトライアンドエラーを要し、DNA のどの部分がどのような機能を司るかといった深い知見が必要とされます。

そこで研究チームは、どの部分がどう作用するかを知らなくても意図した機能を生み出せるよう、DNA の反応に合わせて論理的に組み立てられるプログラミング言語を開発しました。

ちなみに、細胞のDNAをプログラミングする言語を作るプロジェクトは、数年前から複数存在します。
今回の発表はMITとボストン大学などの共同研究ですが、2013年にはワシントン大学の研究チームが同種の研究成果を発表をしていたほか、
オープンソース化を見据えた言語開発プロジェクトも存在していました。

論文は
(Genetic circuit design automation:Alec A. K. Nielsen, Bryan S. Der, Jonghyeon Shin, Prashant Vaidyanathan, Vanya Paralanov, Elizabeth A. Strychalski, David Ross, Douglas Densmore, Christopher A. Voigt)
http://science.sciencemag.org/content/352/6281/aac7341

Engadget Japanese 2016年04月05日 16時15分
http://japanese.engadget.com/2016/04/05/dna-mit/

もしかすると、イスラムに対する敗戦を回避可能?