Q SPF20の下地とSPF30のファンデ、重ね付けしたらSPF50の効果になりますか?
A 落ちにくさやUV防止効果は高まりますが、SPF50になるわけではありません。

■SPF値についての解説
「SPF値は日に焼けるまでの時間に関係する」というのは、一部に広まっている誤解です。
日焼け止めというのは、基本的に日傘を肌の上に直接置いてるようなものです。
日傘の下にできる影が濃いか薄いかがSPF値。

SPF50を塗って50分間日光の下にいたら、1分いたと同じ位に焼ける。
SPF10を塗って50分間日光の下にいたら、5分いたと同じ位に焼ける。
つまり肌にかかる日光を「50倍に薄めてくれる」のが、SPF50なのです。

でも、普通人間の肌は1分日光にあてても焼けません。
どれぐらいで焼け「始める」のかというと、天候や肌によるけど平均10分。
だとするとSPF20を塗って、全く日焼けしないでいられる最高時間は、
10分×20=200分=3時間ちょい
という計算がなりたつ。このあたりのことを省略して
「SPF20だと3時間日焼けを防ぎます」などという言い方が一時されていたので
「SPF=焼けるまでの時間だ」という誤解が広まりました。

「こまめな塗り直し」が必要なのは、
その日傘が汗で流れてしまうからで、SPF値の低さとは関係ありません。
(でも、実際は気付かなくても時間がたてば落ちる為、塗り直しは必要。
また吸収剤入りの場合、吸収剤は時間の経過とともに壊れ、効果が薄れて行きます)

逆に、どんなにこまめに塗り直しても
SPF10のものは「紫外線を10倍に薄めてくれる」以上の仕事はしません。
高SPF値の肌への負担と、日光の強さを勘案しながらSPF値は選びましょう。