それらの個々の説明を行います。
@アリューシャン海盆プレート
これは、私が「古太平洋プレート説」を発見した場所であり、最もわかりやすい「古太平洋プレート」です。
アリューシャン海盆の海底図を見ると、異常な海山列が見えます。
この海山列の名称は北側は「シルショブ海嶺」、南側は「ボワーズ海嶺」と名付けられています。
シルショブ海嶺の年齢は9500万年前で、南側のボワーズ海嶺に行く程、年齢が若くなります。
また、ハワイ海山列の北端は8500万年前です。
つまり、アリューシャン海盆の異常な海山列は、ハワイ海山列なのです。
東太平洋海嶺から古生代に発散された「古太平洋プレート」が、ハワイホットスポット上を通過して、北太平洋に到達、そして割れて引っ掛かって残っている物なのです。
地震図を見ますと、カムチャツカ半島とアリューシャン海盆の境目に地震が観測されます。
これは、アリューシャン海盆が別地塊である証明です。同じように、アラスカとアリューシャン海盆の境目にも、地震が観測されます。
地震図から見ても、異常な海山列の年齢から見ても、アリューシャン海盆は別地塊であるのです。
(地震図を貼りつけられない事が残念です。お詫びします。)
また、アリューシャン海盆の異常な海山列は「S字」のように曲がっています。これは、「9500万年前から8500万年前の間に、太平洋プレートが急激に東に進行方向を変え、その後、急激に北西に進行方向が戻った」事を表しています。
これは太平洋プレートの進行方向に関するイベントを記録している物なのです。グラフそのものなのです。