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火力発電所は重油を燃やすことによって、発電機のタービンを回転させ、発電を行う仕組みとなっています。これは原料となる重油が火災を起こすと大変な事故とな
りますが、重油が燃え尽きれば消えてしまいます。これに対し、原子力発電所は、原子核を連鎖反応させ、そこからエネルギーを取り出し、そのエネルギーによって発
電機のタービンを回します。発電機のタービンを回し終わった後の使用済み核燃料の処理ということが問題とされてきます。使用済み核燃料はそのままに放置しておく
と放射能が漏れ出してしまうので冷却水によって冷やしておく必要があるのです。東日本大震災において、福島第一原子力発電所ではこの冷却水が停止してしまったため、
使用済み核燃料が水素爆発を起こし、放射能漏れ事故が発生したのです。放射能は一端漏れ出してしまうと、収拾の付かないことになるという欠点があります。放射能が
漏れてきている場所からは避難するしかないという危険性を持っているのです。この危険性が指摘され、原子力発電所は稼動を停止し、安全面の点検を受けることになり
ました。特に原島火力発電所の復旧が福島第一原子力発電所からの放射能漏れによって阻まれているという事実は、原発離れを加速させたようです。