「災害に備える」という場合、
多くは水や食料、非常電源や防寒などを想定しています。

しかし、その尾籠さからあまり報道はされていませんが、
3.11ではトイレで困った人が非常に多かったようです。

・避難所の汚水槽がすぐに一杯になり、あふれて便器が使えなくなった
・屋外で済ませる人が多く、害虫の大発生や水源の汚染につながった
・屋外で済ませようとしても、天候や周囲の状況により困難
・トイレットペーパーが手に入らない
・断水により水洗トイレが使えなくなる
・水道が復旧しても、高層住宅はポンプが直るまで断水したまま
・赤ん坊や高齢者のおむつが手に入らない
・排泄後に手が洗えないので食中毒や伝染病が蔓延
・下痢になると、常に人が並んでいる避難所のトイレでは死んだ方がマシと思える苦痛

などといったように、排泄は人間にとって必須の生理現象である以上、
それを滞りなく安心して行えるようにしておく事は水や食料と同じくらい大切です。

「水や食い物が無くても3日は耐えられるが、トイレは3時間すら我慢できない」