地質を構成する岩石(花崗岩、安山岩、玄武岩)には、いろいろな金属が含まれています。
岩石ごとに金属の含有量は違いますが、地表付近の元素構成を%で示したクラーク指数において、酸素49.5%、ケイ素25.8%、アル
ミニウム7.56%、鉄4.7%、カルシウム3.39%、ナトリウム2.63%、カリウム2.4%、マグネシウム1.93%という構成
になっています。
 特に日本の断層は主として層状鉱物や雲母などで構成されており、絶縁材料や耐熱材料にも用いられる雲母は、ケイ素・鉄・アルミニウム
などを豊富に含んでいます。

地震が多発する断層部分では、地震前から地下の水素濃度が非常に高くなることがわかっていますが、これらは地中のような条件の高圧力下
で水(H2O)を染み込ませ、滑らせて摩擦を起こすと水素が発生することが実証されています。特に、上記の金属を多量に含む雲母などは、
地層を構成する他の石英や長石などと比べて一桁多い水素が発生することもわかっています。また、生成量は200℃程度の温度で最大量に
達することも実証されています。

■破壊岩石-流体間の反応機構に関する実験的研究
ttps://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-02J08104/