【大震災】避難生活、ブラジャー不足が深刻

東日本大震災の被災地で、避難生活が長引く女性たちに 「ブラジャー不足」 が深刻な
問題となっていたことがわかった。必要なサイズが個々人で違うため支援物資には含
まれないことが多いことや、避難所の男性責任者には要望しにくいことなどが背景に
あるようだ。

岩手県山田町で避難所となった山田高校で4月半ば、避難生活を送る約400人のため
救援物資の無料バザーが開かれた。山積みの衣類や日用品に多くの人が押し寄せたな
かに、ブラジャーを探す30代の女性がいた。

「ブラジャーはないんですか?」。自宅が津波で流されたこの女性は、物資のなかに
ないとわかると肩を落とした。「人目があるところでは、女性はブラジャーがないと
薄着にもなれないので困る」 と切実な悩みを訴えた。 同じ悩みを抱える女性は多い
にもかかわらず、「恥ずかしくて男性の責任者には支援物資に入れてとはお願いしに
くい」(18歳の女性) という事情もある。

同県宮古市の避難所で暮らす女性(53)は 「別の避難所でも探したが、早い者勝ち
だった」 と言う。 着のみ着のままで避難所に来た女性は同じブラジャーをずっと着
けることになるという。