オーディオでベース接地の嫌われるのは、エミッタ電流(ほぼコレクタ電流)をバイアスに与え
なければいけなくて、バイアス回路設計が面倒というのがあるんじゃないかなあ。コンデンサ
で切りたくても、低インピーダンス回路だからやりにくい。

高周波だと空芯のトランス入力にできるので、バイアス電流を流してもよいけど、初段の増幅率は
エミッタ接地にくらべて 10倍くらい低くなる。NFの設計上、不利だ。昔は高周波特性のよい
トランジスタがなかったのでやむをえずベース接地を使ったけど、いまは特性のよい素子もあって、
さらにカスコード接続(エミッタ接地とベース接地の組み合わせ)すれば両者のよいところ
を合わせた特性も実現できるので、ベース接地の単独はあまり使われなくなった。