次、ロングノズルの話。
自作のロングノズル(直径0.4mm、ノズル長3.2mm)と3DXTech製の「MK8 HERCULES A2 HARDENED STEEL NOZZLE
(直径0.4mm、ノズル長0.8mm、以下A2ノズル)」の比較実験をしてみた。
一般的に糸引きやタレが多いPETGで、以下のような二つの離れた円柱をプリントし、糸引きやタレの様子を見る。
http://www.11moon.com/m200/long_nozzle/2/long_nozzle.mp4
STL
http://www.11moon.com/m200/long_nozzle/2/long_nozzle2.zip

プリント条件は、プリンターはm200(自作)、スライサーはSimplify3D、ファームウエアはRepetier、
フィラメントはColorFabbのPETG(白)、プリント線幅0.42mm、 積層厚0.21mm、 射出量は多め、
リトラクション距離は1.2mm、層数は上5下4シェル3、スカート5周、 インフィル30%、サポートなし、
温度は240度、 プリント速度は2400mm/min、jerk20、加速度3200mm/sec^2、 外周等では80%に減速、
といった感じで強度重視の設定。
プリント時間は約12分。

下の写真で、左の二個がロングノズル、右の二個がA2ノズル。
また、各円柱手前左側にタレ、右側につなぎ目が見える。
http://www.11moon.com/m200/long_nozzle/2/long_nozzle.jpg

結果として、ロングノズルにすると確かにタレがほとんどなくなるが、代わりにつなぎ目が膨らむことが判った。
これは、エクストルーダーがフィラメントを引き戻しても、それがノズル先端に伝わるのに時間がかかることを意味している。
この写真では見えてないが、プリント開始時もおそらくロングノズルはフィラメントが遅れて出ているはず。
フィラメントの引き戻しによるタレの変化は毎日見ているが、つなぎ目の変化がこんなにはっきり出たのは初めて。

結局どちらを優先するかの問題だけど、ロングノズルでもプリント速度を下げればつなぎ目の膨らみはなくなる。
A2ノズルでタレをなくすには温度を下げるしかなく、強度が下がる。
まあ、長すぎるのもよくないようなので、当面間を取ってノズル長はノズル径の4倍で作ることにする。