>>185
プリント速度が速いからと簡単に考えていたが、この問題は今までの中で一番難しかった。
貴重なご意見、どうもありがとうございます。

1. まず、この問題で一番効いているのは、「フィラメントの戻り(形状記憶)」。
おそらくほとんどの人には想像がつかず、私も初めて体験したが、CFR-PETGフィラメントには中にCFの硬い棒が入っている。
そしてこれはノズルの中でプリント線方向に整列する(整列できなかった場合は簡単に詰まる)。
その結果、射出されたフィラメントは直線だったことを記憶していて、曲げられると戻ろうとする。その結果角がダレる。

したがって、ラーメン模様一層目では下に貼り付いていて戻れないが、上に行けば行くほど拘束がなくなって角がダレていく。
その証拠に、下の写真は以前とほぼ同じ条件でプリントし、ラーメン模様一層目でプリントを中止したものだが、
線は限界までキレイにプリントされている。
http://www.11moon.com/m200/belt_error_test/1_layer.jpg

2. 次にjerkの問題。
repetierのデフォルトjerkは20で、私はこれを30に変更して使っていた。
1800mm/min(30mm/sec)以下で(つまりほとんどの状況で)加減速なしの設定だが、
電気信号を加減速なしにしても、テーブルやモーターには質量があるので現実に加減速なしになるわけではない。
そこで考え方を変えて、jerkを1(0にはできない)に下げ、MAX_ACCELERATION_xxxを3200に上げてみた。
repetierのデフォルトは400なので、8倍にしたわけだ。

すると、わずかにプリント品質が向上し、音が静かになった。
おそらくわずかにプリント時間が伸びているはずだが、おそらく現実に電気信号が近づいたのだろう。

3. 最後にモーター出力(トルク)の問題
私が使っているモーターは、35mm角、長さ28mm、0.5Aのステッピングモーターだ。
3Dプリンター全体のサイズに合わせてモーターを小さくしたわけで、これで動くことは動くが、
精度や速度を上げようとすると辛いものがある。

既にヘッドのモーターは42mmに変更していて、その結果プリント領域が狭くなっていたりする。
それに対して、XYZのモーターは今回の設計では変更が難しいので、この3Dプリンターではこのまま使用し、
次の3Dプリンターで設計を変更した上で全部42mmに変更する。
というわけで、次の3Dプリンターではプリント速度、精度とも向上するが、このプリンターでは現状程度となる。