アルカリマンガン電池の反応

負極:
Zn → Zn++ + 2e-                 (1)
Zn++ + 4OH- → [ Zn ( OH )4 ]--         (2)

正極:
2MnO2 + H2O + 2e- → Mn2O3 + 2OH-   (3)


(1) (2) の逆反応は起こるのだが、亜鉛が陰イオン [ Zn ( OH )4 ]-- として溶けているため、
充電時反撥して負極に近寄ってくれない。負極周辺の溶液中の亜鉛が不足すると電極から
水素が発生する傾向がある。溶液中の亜鉛を回収するための電気分解であれば溶液を攪
拌するのだが、電池の中ではそれができない。しかたがないので間欠的に充電する。

(3) の逆反応は起ってくれない。酸素が発生する。二酸化マンガンは再生しない。
4OH- + 4e- → 2H2O + O2
導電性をよくするため二酸化マンガンに炭素粉が混ぜられているが、その炭素粉が発生し
た酸素により酸化されて二酸化炭素が生じる。
C + O2 → CO2
アルカリ性溶液中であるため発生した二酸化炭素は直ちに溶液に吸収されて炭酸イオンに
なる。
CO2 + 2OH- → H2O + CO3--
このため電解液のアルカリ性が減ってしまい劣化する。

乾電池の中には二酸化マンガンが過剰に入れられているため、強引に充電して二、三回
再利用できるが、そのうち充電中に水素または酸素が多量に発生して液漏れを來す ( か
爆発する )。アルカリマンガン電池の充電はやめときましょう ミ'ω ` ミ