>>963
サージタンクから発電所間の圧力管路は一般的に地山から露出して設置するし、負荷急減時には
水撃作用で急激に圧力上昇するので965も記したようにその最高圧力に耐えられる鉄管を用いる。
但し高圧に耐えられる太径鋼管は非常に高価。

ダムまたは取水頭からサージタンク間は地中であるし一般的に管路勾配がとても緩やかなので
太径鋼管より安価な現場打ち鉄筋コンクリートの圧力トンネルを採用するのが一般的。
但しコンクリートは水撃作用のような急激な圧力変動に弱いので水撃作用が集中する屈曲点に
サージタンクやヘッドタンクを設けてタンク内の水面変化で圧力トンネル内の水圧上昇速度を
緩慢にして圧力トンネルの破損を防ぐ。

あと、サージタンクやヘッドタンクは取水に混入してきた空気が水圧鉄管に流入しないように
気水分離して空気を逃がす機能も併せ持っている。
空気混入量が多い水がタービンに入るとキャビテーションが酷くなってタービンの寿命を縮めるので
これも重要。