通常のカード会社の場合、年収500万程度の会社員でも限度額が100万に設定されることはザラ。わかりやすく1ヶ月ごとの支払いで限度額が回復すると仮定すれば、毎月100万使うことが出来る。
しかし、そうすると年に1200万使うことになるので、年収500万ではいずれ首が回らなくなるのは明らかであり、いずれ破綻する。
これは通常のカード会社の与信が甘いことに起因した、日本に比較的多くみられる事象であり、しばしば批判の対象となる。
何故、批判の対象となるかと言えば、多額の限度額を設定することで会員が自身の収入や資産を顧みずに多額のお金を使えると錯覚して浪費。
浪費の支払いのためにリボに手を出させて、利息で稼ごうという魂胆が見え見えだから、である。

アメックスの場合、年収500万程度ならどのくらいまで毎月使っても破綻しないかをまず計算する。一般的には年収の60%とされることが多いため、それを基にすると年収の約5%程度が毎月の目安額となる。
しかし、上記の計算を基にした理論値であるため、現実生活との不一致も多い。そのため限度額のように固定させず、より柔軟に変動させて対応する。
一時増枠可能額は、「たまの贅沢」用の基準である。年収を超える資産を持っていると仮定した上で毎月の利用・返済状況を加味して設定されるので、ほぼ年収の1/2から1/3あたりに設定されやすい。

まとめると、通常のカード会社は限度額を高く設定して会員に浪費させてリボ・分割の利息を稼ごうとしている。アメックスは限度額の概念を用いずに会員の浪費と破産を防ごうとしている。

実はそれ故に通常のカード会社に比べてアメックスはカードの審査が緩い。他のカードには通らない人物にでも、高い年会費を徴収し、極めて低い目安額を設定、返済遅滞があればれ容赦なく強制退会させて対応している。