イオン・セブン・ドコモに「外圧」、VISAが狙う電子マネー覇権

http://diamond.jp/articles/-/131947
「米国のクレジットカード大手、VISA(ビザ)が日本に受け入れ難い“圧力”をかけている」──。
ビザと取引のある日系大手の経営幹部から何やらきな臭い話を聞いた。深掘りしてみると、
転換期にある日本の電子マネー市場の現実が見えてきた。

この幹部によれば、ビザがクレジットカードを発行している日本企業に対し、
ビザのブランドをカードに付ける場合、電子マネー「ビザ ペイウェーブ」もあわせて搭載するよう要求しているというのだ。
言ってみれば、ビザブランドと日本では流行っていない電子マネーの「セット売り」。
何とも都合のいい話ではあるが、これは日本の電子マネー勢力図を激変させかねない禁断の要求ともいえた。

(中略)

 ビザは筆者の取材に対して「東京五輪に向けてペイウェーブを日本で普及させたい。クライアント企業と協力しながら話し合いを進めている」と優等生の模範解答をしてきた。
本音はどうなのか。流通大手幹部は「ビザがフェリカを排除して、日本の電子マネーの覇権を奪いに来た」との見方を示し、警戒を強めている。
確かにビザがペイウェーブ導入を強引に推し進めれば、主導権がタイプA/Bに移る可能性は否定できない。
この問題についてビザにクレームを入れたところ、6月中旬に回答を得たという日系企業の関係者は、
「ビザからのとりあえずの回答は『2019年までにビザとペイウェーブのマークを載せた新しいカードのデザインを提示してほしい』という趣旨で、結局はビザの要求を呑んでねということだった」と困り顔だ。