https://www.あまぞん.co.jp/gp/customer-reviews/R25OACG37EPMN9/
アマゾンレビューに防犯協会の天下り先が登場

震える牛 (小学館文庫) 文庫 – 2013/5/13
5つ星のうち5.0 警察の利権構造の闇
2013年8月17日に日本でレビュー済み
昨年頃から、食品流通業界辺りからおかしな噂が流れてくるようになった。
 ある小説本をターゲットに徹底的に潰してしまえという動きがあり、特にAmazonにおけるレビューで完膚なきまで叩けとの指示が出ているという。
 その小説こそが、この「震える牛」だということが解り、改めてAmazonのレビューを見た。

 その内容は「ミステリーとしては駄作」とか「何が平成版の砂の器だ」というような誹謗中傷レビューに「参考になった」票が大量に投票されている。食品流通業界を総動員した組織票の数がこの位は集まるものだということがよく解った。
 これだけの反応を見ても、この作品が食品流通業界に与える影響が極めて大きいらしく、敏感に反応していることが解り面白い。
 価格.comのサイトでも新製品が出る度に各ライバル会社の担当者がよってたかってボロクソなコメントを書き込む中傷合戦の場だということはあまりにも有名な話だ。

 それはさて置き、相場英雄氏の徹底した取材力は相当なものである。これは、かつての麻生幾氏のノンフィクション公安小説「ZERO」を彷彿とさせる久々の力作であり、一気に読み上げてしまった。
 その取材で得られた食品流通業界の闇を暴く小説を敢えてノンフィクションとせずにフィクションとしたのは賢明で、ノンフィクションでは命がいくつあっても足りないことだろう。