またしてもウッカリ長くなったので、爪水虫についてまとめよう。

1)爪だけでなく皮膚も同時に攻撃せよ!
爪白癬単独を狙った塗布薬だけではダメだ。
必ず足首から下の足白癬の治療も同時に行うべき。
爪白癬と足白癬は相互に真菌交流のある病態だから。
逆に言えば、臨床試験は同時攻撃しない(できない)
ので成績が悪いというわけだ。
これは病態分類と薬事審議体制の欠陥とも言える。
2)分厚く変形した爪は紙ヤスリで薄くしておけ!
爪白癬菌は爪を分厚く変形させて紫外線から身を守る。
そして爪の奥底、肉との境目でぬくぬくと育つ。
もちろん厚い爪に阻まれて塗布薬が奥底まで届かない。
機械的加工により爪を薄くしてから塗布する技法は、
既に一部の皮膚科で行っているが、もちろん効果ありだ。
しかし白癬菌の粉が舞うので医院ではやりたがらない。

足白癬についは既に>>259で述べたとおりだが、
さらに上記の爪白癬への対応を併せたものが基本となる。
しかしこれらはあくまでも基本に過ぎず、未完成だと言える。
まだ塗布薬だけでは爪白癬が完治しにくいのは事実なのだ。
よって、まだ手探り中となる「神のレシピ」の追及については、
全国の皮膚科医と、白癬菌と日夜戦う諸兄の手に委ねたい。