既にインスリン抵抗性が生じている人のマグネシウム要求量は高く、健常者と横並びの栄養管理では不足する

マグネシウム不足の影響−インスリン抵抗性を介して糖尿病の原因に!そして突然死にも関連
https://medicalnote.jp/contents/170710-005-PS

>日本人における推奨されるマグネシウム摂取量は、成人男性では1日370 mgとされています。しかし、厚生労働省が実施している国民健康・栄養調査では、
>日本国民のマグネシウムの摂取量は、1945年〜2015年までご覧の通り、横ばいで平均:約250 mgと推奨量の2/3の摂取量に留まり、慢性的なマグネシウム摂取不足状態にあります。

>マグネシウム摂取不足は2型糖尿病発症のリスクを高め、これには炎症性サイトカイン増加とインスリン抵抗性が関わることが、18-30歳の糖尿病のない4,497人を前向きに20年間追跡したアメリカの2010年の研究により明らかにされました。
>諸因子を補正後もマグネシウムの摂取量を増加することで、2型糖尿病の発症を47%も減少できたのです。

>日本でも2010年に現大阪大学の磯博康先生の研究チームが40-65歳の糖尿病のない日本人、17,592人を5年間追跡し、同様の研究結果を発表しています。
>多くの因子を補正してもマグネシウムを多く摂取することにより2型糖尿病の発症を36%低下する、つまり、日本人でもマグネシウム摂取不足が2型糖尿病発症のリスクを高めることが示されました。

>糖分(グルコース)を最も多く消費するのは脳と骨格筋、腎臓であるとされており、マグネシウムは特に骨格筋がグルコースを効率よく取り込み、エネルギー産生回路を円滑にし、ATPを産生、利用する手助けをしています。

>インスリン抵抗性は、腎尿細管でのマグネシウムの再吸収を減少させ、マグネシウムの尿中排泄を増やし、マグネシウム不足を持続させるという悪循環を形成します。