さらに言えば、この機能性胃腸症の場合の胃もたれの原因は、胃の機能不全や、知覚過敏
制酸薬飲んだから胃もたれを感じるのではなく、以下のような理由が主な原因


■胃もたれ…異常見つからず 神経の乱れの可能性 ストレス・知覚過敏が影響

 胃もたれやみぞおちなどの痛みを感じて内視鏡検査をしても、異常が見つからない患者が増えている。
これは「機能性ディスペプシア」という病気の症状で、大きな病気にはつながらないが、不快なことに変わりはない。
慶大の鈴木准教授は「眠いのに眠れない不眠症と同じように、自律神経系の病気の一種」と言う。

 胃にはたくさんの神経が張り巡らされており、食事の後に胃を動かして消化した食物を十二指腸にリズミカルに送り出す。
ストレスなどのために一連の消化の動きが乱れ、不調を訴える信号が脳に出続ける。これが機能性ディスペプシアだ。胃の知覚過敏が不快感を助長することもある。

 治療にはPPIなど炎症を抑える薬ではなく、胃の運動を促す薬や胃を膨らませる薬、さらに漢方薬も処方される。適度な運動で体調を整えることもよい。
機能性ディスペプシアの症状であっても、ピロリ菌がある場合、除菌すると症状が改善するという報告もある。