犯罪白書によると、電車内での強制わいせつ事件の認知件数は18年の420件に対し、
26年は283件。電車以外も含む痴漢事案の摘発件数は、18年が4181件だったが、26年は3439件となっている。

 統計上、被害は減少しているのだが、警察庁の有識者会議「電車内の痴漢防止に係る研究会」で委員を務めた淑徳大の山本功教授(犯罪社会学)は
「女性専用車両に効果があるのかは、よく分からない。そもそも痴漢への抑止力は期待できない」と指摘する。

 基本的にどの電車でも女性専用車両は1両。ラッシュ時に限らず終日運行する例もあるが、
すべての女性が利用できるわけではない。痴漢常習者が他の車両で犯行に及ぶため、「単に犯行場所が移動しているだけだ」(山本教授)というのだ。

 さらに、恥ずかしさなどから、被害を訴えていない女性が相当数いるとされている。

冤罪報道、行き過ぎると偏見も…

 「痴漢におびえる女性を守るという意味は確かにある」

 「一般社団法人痴漢抑止活動センター」(大阪市)の松永弥生代表理事(52)は、女性専用車両の意義をこう評価する一方、
「そうだとしても、痴漢がなくなるわけではない」として、現時点では次善策にすぎないと語る。

 松永代表理事によると、女性専用車両に乗車したがらない女性もいるという。

 「女性専用車両に乗るのはブスとババアばかり」。こんな根拠のない意見がインターネットなどで飛び交うようになり、「『利用しているのを見られるのが嫌』と話す女性もいた」と明かす。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)

産経WEST 2017.8.24 11:00
http://www.sankei.com/smp/west/news/170824/wst1708240003-s1.html