玉取物語

今は昔、玉取の翁といふ者ありけり。股間ににまじりて玉を取りつつ、よろづのことに使ひけり。名をば、さぬきの造(みやつこ)となむ言ひける。その玉の中に、もと光る玉なむ一筋ありける。あやしがりて寄りて見るに、玉の中光りたり・・・・・