>>878の続き

 主にこの曲を作ったポールは、「公営アパートがパキスタン人でいっぱいである」
といった状況を歌にして自国の現状を逆説的に訴えようとして当初このタイトルをつけたのだが、
逆に排斥につながるのではないかと(ポールの周囲から)懸念が出て、他愛のない歌詞に改められたのだ。

 ポールはのちにこの問題について「この歌詞は人種差別でなくて、反人種差別主義だった。人種差別をしないグループの筆頭がビートルズ〜」(などと言い訳をしている)

 これに懲りたはずのポールだが、80年に再び「フローズン・ジャップ」(Frozen Jap)、日本では「フローズン・ジャパニーズ」(Frozen Japanese)
とされたインストゥルメンタル曲のタイトルで物議をかもすことになる。発表された同年5月。
その4カ月前に来日公演のために成田空港に降り立ったポールは大麻不法所持で逮捕され収監されていたからである。

話題を呼んだ『マッカートニーII』ジャケット中面の写真。着物のような衣服はガウンにも見えるし、腕輪のようなおもちゃを手錠というのは、うがちすぎ?

 「ジャップ」という言葉の解釈や、同曲が収められた『マッカートニーII』のアルバムの内ジャケットに、ポールが着物のような衣服を着てメガネをかけた「日本人」に扮したり、手錠のように見えるおもちゃを持っている写真が使われていた(続く)