藤川阪神「外野両翼固定」の波紋…憂き目に遭った前川右京の扱いにチーム内外から疑問の声

今回の佐藤輝の右翼固定によってワリを食うのが、外野の控え組だ。
佐藤輝と森下に加え、中堅には不動のレギュラーである近本(30)が君臨。誰かがケガでも
しない限り、他の選手が外野の3ポジションに入る余地はないに等しい。

「特に、将来の中軸候補である前川右京(22)は、悔しい思いをしているでしょう」と、
コーチ経験のある球団OBがこう言う。

「昨季は自己最多の116試合に出場、主に『6番・左翼』で打率.269、4本塁打、42打点を
マークし、レギュラーの足がかりを築いた。今季は2年連続で開幕スタメンを勝ち取ったが、
なかなか打撃の調子が上がらず、5月22日に二軍落ち。以降、二軍では好調を維持していたものの、
一向に上から声がかからず、再昇格を果たしたのは約1カ月後の6月17日。昇格した試合では
スタメン起用すらされなかった。藤川監督が前川をあまり評価していないのは、起用法を見れば
よくわかる。今回の佐藤輝の右翼固定により、いよいよ正念場を迎えることになりました」

一方、チーム内外では「将来の中軸候補である前川を使うべき」との声は少なくない。

阪神元監督の矢野燿大氏もスポニチの評論で、前川を開幕時の「6番・左翼」で起用するのが
ベターだと指摘している。

藤川監督は、そうした声を封じるかのように佐藤輝、森下の両翼固定を明言した。
この決断の成否はいかに──。