【西武】処分受けた山川穂高がこれからも練習を続ける「3軍」に球団が寄せる未来への思いは
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 今季から西武は2軍と3軍をきっちりと分けた。2軍枠は28人。ここに入らないと、イースタン・リーグの公式戦にも出られないという内規を設けた。特に育成選手は2軍に上がれなければ、支配下登録のチャンスさえない。

 2日、入団テストを視察しながら秋元宏作ファーム・育成ディレクター(55)が話してくれた。

 「2軍と3軍という枠組みをきっちり作ることで、競争心や反骨心を育てたいと。特に2軍で成績が伸びない選手は『3軍に行きたくない』と危機感も出てきて、今まで以上に必死に練習するようになったりしています」

 西武2軍は4日現在、イースタン・リーグで貯金21で3位。秋元氏は「3軍への危機感が、もしかしたら2軍の成績にもつながっているのかもしれませんね」と話す。はい上がるための2軍定員制。人知れず朝晩汗を流す選手もいる。今は充実期ではなくとも、これから強くなるために“育成の西武”の道筋を描く。1軍でも2軍でもないなら消去法で3軍…にせざるを得ない。しかし3軍は本来、決して懲罰の場であるべきではないのだ。

 山川は3カ月間、若手たちに積極的に打撃を教えてきた。レギュラーからの技術継承−。本来はこの上なく喜ばしいはずの事実が、どこか後ろ暗くなる。処分解除の基準はどこか。単年契約ゆえ契約は今年まで。球団はどう判断するか。

 そして、実戦から長く遠ざかる山川にすんなり戻れるポジションはあるのか。例えば、まだまだ山川の力の域には及ばずとも、3軍すれすれだった春先からはい上がった渡部健人内野手(24)は、間違いなく4番候補として成長している。