https://news.yahoo.co.jp/articles/e3246b419cbe89813b9114db58ba1bd96ce83318
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 DeNA打線の内容をひもといていくと、一つ見えてきたものがあった。それは才木に対して、右腕の持ち味でもあるフォークをつぶしたことだ。ボールゾーンのフォークを空振りしたのは全89球のうち、わずか3球。追い込まれる前に限れば、関根の第2打席のファーストストライクと伊藤の第1打席でカウント1-1から振ったものだ。
 才木のフォークは「Japan Baseball Data」によると空振り率が22・9%。12球団の規定投球回到達者ではロッテ・佐々木朗、オリックス・山本に次ぐ全体3位の数字であり、セ・リーグではトップだ。追い込んでからだけでなく、中間球でもフォークを有効活用してきたことで、才木はカウント有利に勝負を持ち込んでいた。
 その球種をDeNA打線は“我慢”した。実際にゲームを見ていても、目付を上にして“振らない”という意思を徹底しているようにも映った。
 フォークで空振りが奪えないことで、才木の投球は苦しくなっていく。ストレート、スライダーに頼らざるをえず、そこを狙い打たれた。ラストイニングの五回は結果球がすべてストレート。二塁打を放って追加点の起点となった牧はカウント1-1からのフォークをしっかりと見送り、続く直球をきっちりと仕留めた。