19年2月、宮崎。千賀がどれほどまでに早期メジャー移籍を望んでいたかが分かる出来事があった。
それはまさに極秘案件。「王会長と話をさせてください」。
それ以前に後藤球団社長ら〝背広組〟との直接会談を自ら望み、直談判の機会はすでに終えていた。
王会長との会談は、相いれない球団方針を理解した上での申し入れ。
世界記録の868本塁打を放った世界のホームラン王に「プレーヤー目線で話を聞いてもらいたかった」からだ。

 会談翌日のどこか吹っ切れたような千賀の表情が、今でも忘れられない。
交わされた会話の中身は2人だけのもので、詳細が表に出ることは今後もないかもしれない。
少なくとも番記者として感じたのは、この日を境に声高だった主張の熱量が収束していったということ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5ec018883a87a54d4cf62afbd44168d0ca6c9deb