秋風吹く鎌ヶ谷スタジアム。監督室で、木田監督と向き合った。「トレードな。また西武が欲しがってるから」。伝えられた事実に、思いのほか驚きはない。淡々と諭すような指揮官の口調は、むしろすっと胸の奥に届いた。

「ずっと頑固やったな。なんでそんなに頑固なんや? 去年の秋から言ってきたけど、お前変わらんかったな」
「執行猶予明けても。やったことは変わりないぞ。最終戦セレモニーの態度あれないわな」

 異論はない。変われなかったのは自分。むしろ、一野球人として環境を変える決断をしてくれた木田監督の“親心”に感謝した。その場で多くの言葉を発することはせず、「ありがとうございます」と一礼して監督室を出てからタバコをひとふかしした。

木田監督「お前、変わらんかったな」 日本ハム去る佐藤龍世が受け取った“最後の親心”
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