https://news.yahoo.co.jp/articles/cf3ef7d23fff3bacbab386081437165c9d068be5
プロ野球の観客増阻む「阪神×巨人戦の密」とEUROクラスター

>プロ野球に限って言えば単純に考えてみても、他のプロ競技と比べて群を抜くような高年俸選手を数多く抱えている各球団にとって観客数の大幅減は死活問題に直結する。

 実際に先日、セ・リーグ某球団のフロント関係者が「来年もコロナで同じような状況が続き、観客の人数制限が継続されるならば本気で身売りも考えなければいけないかもしれない。ウチだけでなく他の球団も体力のないところは同じような経営状態だと思う」と真顔で口にしていた。コロナ禍になってニューノーマルな2年目のシーズンが終わりに近づきつつある今、どこもそれぐらいに切羽詰まっている。
 ちなみに現在、プロ野球の各球団は地域の感染状況を踏まえた上で自治体と協議し、観客数の上限を決めている。

 ただ、いくら日本国内の感染者数が「ピークアウト」を迎えたからといって今後観客増を目指す方向性に転じるのは早計のような気がしてならない。「自治体と協議し、観客数の上限を決めている」とはいえ、有観客試合で行われている現状のプロ野球への風当たりは実を言えばかなり強いからだ。

一部でも報じられたが、つい最近も4日から6日まで甲子園で行われた阪神タイガース対巨人の3連戦は人数制限下でも公式発表で1戦目に1万4889人、2戦目に1万8024人、3戦目は1万7247人もの観衆が集まり「密」になったスタンドに批判が集中していた。兵庫県に緊急事態宣言が発令される前からチケットが発売されていたという事情があるにせよ、確かに3戦で5万人以上の人数は「多い」と言わざるを得ない。

 加えてNGとされているはずの声出し応援もあちこちで当たり前のように確認され、事実上の“放任状態”。1戦目終了後にはあろうことかファン同士による乱闘騒ぎまで発生し、ここでもSNS上で多くのユーザーたちからぶっ叩かれていた。