https://news.yahoo.co.jp/articles/316b25cfc0e607bae6aa7f7631561232103cac5f?page=4
Bリーグは、プロ野球とJリーグを超えられるか? 「B・J業務提携」の読み解き方

>企業同士の協業の形態には大きく分けて以下の3つがあると私は考えています。(1)業務提携・資本提携(2)ジョイントベンチャー(JV)(3)合併・買収
 何れも、自社にない技術・ノウハウ・人材などの“強み”を取り入れ、ないしは“強み”を加速度的に増強し、事業目的を効率的に達成する上で有効なものとなります。その内、業務提携はA社とB社の強みを掛け合わせ、お互い「Win-Win」になる事で成り立つものですが、相互メリットを維持し続けられなくなり、うまくいかなくなる事も多いのが実情です。お互いが本質を見せず、本当に重要な部分をブロックして、自然消滅や解消という結果になりがちな印象もあります。そのため、一歩進むために「もっとお互い中身をみせましょう」という観点から、マイノリティーで株式を持ち合うなどの資本提携のフェーズに至る事もあります。
私は、経営者としてスタートアップ企業の顧問なども依頼されて務めていますが、業務提携という形はあまり勧めない様にしています。それは義務と権利、責任が結局ハッキリしない事が多いからです。協業を目指すなら、「51:49」の資本を出し合って合弁会社、JVを造る形の方を私は好みます。
 それは、過去の経験からくる考え方です。私はDeNAの執行役員を務めていた2010年に、NTTドコモとの間で「エブリスタ」という合弁会社をつくり、初代社長を務めました。DeNAが持つデジタルやITコンテンツのノウハウと、NTTドコモが持つ携帯電話の販売力という“強み”を掛け合わせるとどうなるか――という発想から立ち上がったものです。
>8月末に発表されたBリーグがJリーグと業務提携したという話題です。その中身は、公式映像の品質向上を目的にJリーグ内に「Bリーグプロダクション」を設置し、Jリーグが持つ映像制作のノウハウを活用して20〜21年シーズンからBリーグの全公式戦の映像を制作するというものでした。
 ここで着目したいのは、これをどう解釈すれば良いのかという点です。競技の枠を超えたプロリーグの映像制作に関する共同の取り組みは、日本スポーツ界でも画期的なものであり、システム投資や各所との関係構築を効率化できるメリットもあるでしょう。