2017年の入場者数の実績から判断すると、吹田サッカースタジアムの観客動員数は2年目にして曲がり角に突入したと言えます。
また、収入に目を向けても、入場者数の減少が影響して、2年目にして頭打ちとなっています。
サッカー専用スタジアムを建設することにより、観戦者にサッカーの魅力が伝わり、それが入場者数の増加に繋がり、さらに収入が増加するという図式は、2年目にして既に崩れていることが分かります。
しかも、2年目にして、(収入−支出)が赤字に転落していることは致命的とも言えます。
特に問題だと感じることは、「2018年2月17日(土) 第17回サポーターミーティング」の資料において、ガンバ大阪は赤字に転落している事実を意図的に記載していないことです。
昨年度までの資料には(収入−支出)の項目が記載されていましたが、赤字に転落した当年度の資料では当該項目が綺麗に削除されています。赤字に転落していることをサポーターに見せたくない、非難を受けたくない、という意図が透けて見えます。
経営の結果をフェアに開示する意思がない経営陣が、今後、経営を立て直せる可能性は限りなく低いと考えます。
吹田サッカースタジアムの運営スキームでは、指定管理者であるガンバ大阪が用地の賃借料、維持管理についての費用、大規模修繕費を負担する必要があります。
スタジアムは年月とともに老朽化していくものです。2年目で赤字に転落したガンバ大阪にとって、スタジアムの修繕費用を積み立てていくことは難しいでしょう。
現実を直視し、経営を改善していかない限りは、吹田サッカースタジアムは負の遺産になる可能性が高いと言わざるを得ない現状です。