>>430
 一回、ガルシアが制球に苦しみ無死満塁。二盗成功の際に左足を痛め、負傷交代した
上本のためにも、自身のためにも、一打が必要だった。

 カウント1−2から低め140キロを振り抜く。遊撃・京田のグラブのわずかに先、
三遊間をゴロで破った。5月初、4試合14打席ぶりの安打が先制2点打に。あとは
大爆発だ。三回一死二塁でも、リプレー映像のようにしぶとく三遊間を破る左前適時
打。八回には左翼線へ適時二塁打。今季3度目の猛打賞だ。

 4月30日の広島戦(マツダ)での決勝2ラン以来、快音が止まった。前日の延長
戦は打席が回る可能性がありながら「ちょっとメンタルがまいっている」(金本監督)
と途中交代。代わりに一塁に入った山崎の失策をキッカケに、連勝が3で止まる悪循
環だった。

 試合後、金本監督も「吹っ切れてね。前向きに楽になってほしいし、いい意味で(
責任を)背負うのはいいんですが、悪いので背負わないように」と、願った。

 「こどもの日」に再出発へ踏み出したのが、子供思いのロサリオらしい。愛する子
供たちはあえて来日させていない。学校もあり、自分と夫人が日本に慣れてからと考
えた。「自分のキャリアに、あまり家族を巻き込みたくないんだ」。