アトピー性皮膚炎の新薬・デュピクセントの追加情報/適応についての注意
1)現在までに十分な治療がなされていない。

皮膚の状態をみると外用療法が不十分な状態で受診される患者さんが多い傾向にあります。
デュピクセントの適応は十分な外用療法がなされているにも関わらず改善しない中?重症のアトピー性皮膚炎の患者さんに
適応がありますので当方で外用剤の治療が十分になされていない、と判断された方にはデュピクセントは使用しません。
適否については現在処方中の薬剤(適切なランクが処方されているかどうか)、薬剤の使用状況(十分な量を外用しているかどうか)、
および現在の皮膚炎の状態を見て判断します。
十分な治療がなされていない方にはまずステロイド外用剤による治療を受けていただいています。

2)デュピクセントを脱ステができるための薬と考えている。

ステロイド外用剤がいらなくなるのではないか、あるいはステロイドを塗るのが嫌だからやりたい、という患者さんがいらっしゃいますが、
デュピクセントを注射してもステロイド外用剤がいらなくなるわけではありません。

アトピー性皮膚炎の治療の基本はステロイド外用剤であることは変わりません。この点はぜひご留意いただくようお願いいたします。

脱ステを目的に来られる方がいらっしゃいますが、十分なステロイド外用治療を行っていても十分な治療効果が得られない方に対して
デュピクセントの適応がありますので、まずどなた様もステロイド外用剤による標準治療を適切に行っていただくことが必須条件になります。
したがって脱ステが希望の方であっても当院が指導するステロイド外用剤治療を一定期間行っていただいています。
ステロイド外用剤治療に同意できない方はデュピクセントの適応はありません。
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