ストレスの爆発的な急上昇(分単位から時間単位で持続するもの)が、負傷に備え、免疫系の機能を高めてしま
うらしい。これは、コルチゾールなどのストレスホルモンがもたらす結果だ。
ストレスの大きな出来事が終われば、ホルモン値は素早く正常に戻る。具体的には、コルチゾールが
オフスイッチとして作用する。これはエネルギーを食い、スイッチがオンになっている時間が長くなりすぎる
と体を攻撃する可能性のある免疫細胞を、必要な時間だけ活性化させる賢いシステムだ。
けれども、慢性的にストレスにさらされていると、コルチゾールがつねに体内に放出された状態になる。
すると、ずっとオフスイッチとして作用するため、免疫系が抑制される。つまり、慢性的なストレスは、
人のワクチンに対する反応を弱め、風邪からHIVにいたる感染症に罹りやすくしてしまうのだ。
そして、あまりに長くストレスがかかりすぎると、オフスイッチが擦り切れ、もう体がコルチゾールに対して
見せるべき反応を見せなくなる。すると免疫系が暴走し、アレルギーを起こしやすくなる。