月刊WiLL:2016年3月号
大好評連載 ミステリアス・ジャパン
■D・アトキンソン
第十二回 日本は難民にあまりに無防備
ttp://web-wac.co.jp/magazine/will/201603_w
 日本は海外から、「もっと移民、難民を受け入れろ」と責められています。同時に、国内でも労働力不足問題を
解決するためにその必要性を訴える経済界の方もいます。
 小西美術工藝社の社長に就任した頃、日本はあまりに無防備なのではないかと感じる出来事が多々ありました。
「日本の制度、あるいは企業は、性善説を元にして成り立っているのではないか」とすら感じます。ビジネスでも
業者を信頼して、すべてお任せをするという人も多いのではないでしょうか。
 かつてのイギリスもそうでしたが、戦後、特に帝国時代の終焉に伴って移民と難民を大量に受け入れ、これまで
の制度を改革することになりました。
 しかし、日本は似た価値観を持つ国民が大多数で、既存の制度は性善説を前提にしています。もし移民を受け
入れるならば、いまの制度を根本から直す必要があると思います。