【太平洋スラブの下部マントルへの崩壊は開始されたか 】
※新妻 信明 (.静岡大学理学部地球科学教室)

気象庁が公開しているCMT発震機構解に基づき太平洋スラブが下部マントルに到達し,崩落を開始したかを検討したので報告する。

 2015年5月30日M8.1の小笠原沖の地震では震度1以上で日本列島全域が揺れ,深度682kmの震源域が太平洋スラブに連続していることを示すとともに、
太平洋スラブ先端が660km以深の下部マントルに到達したことを示した。
この3日後の6月3日にも同域でM5.6深度695kmと更に深い地震が起こり,下部マントル突入を確実にした。
これらの地震は同じ正断層型発震機構であった.
 震源域では2011年3月11日の東日本大震災後,日本海溝側への引張応力増大によって発震機構が変化し,2013年11月には西之島が噴火を開始した。
また南方のマリアナ海溝域で2013年5月14日M7.3pr深度619kmが,マリアナスラブは海溝から同心円状屈曲したまま下部マントル上面に沈込んでいることを示した。
伊豆スラブは同心円状屈曲後平面化して南ほど急斜しており,幾何学的にマリアナスラブとの間に裂け目が存在しなければならない。
この裂け目の北側に位置する伊豆スラブ南端で.2015年5月・6月の下部マントル地震は起こっている。

続きはソースにて
※日本地球惑星科学連合2016年大会※
https://confit.atlas.jp/guide/event/jpgu2016/subject/SCG63-P38/detail?lang=ja